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従量課金のオンプレミスがビジネスにスピードを生む
オンプレミス VS クラウド で選ぶ時代はもう終わり

ITインフラの充実と拡大なしに事業継続などありえない時代。一方で、今は数カ月先が見通せない、不確実な時代でもある。そんな状況下で、IT投資をどうするべきか悩んでいる人も多いだろう。そこで押さえておきたいのが、自社に合わせたITインフラの選択だ。自社の事業内容やワークロードに合わせたITインフラであることはもちろんだが、加えるべきは財務会計の視点だという。なぜ、ITインフラ選びに財務会計の視点が必要なのか。

クラウドファーストを問い直すべき理由とは?

オンプレミスか、それともクラウドか。
自社のITインフラを選ぶ際、多くの担当者はオンプレミスVS.クラウドという構図で検討しているのではないだろうか。

両者にはそれぞれメリットがあると語るのはアルファテック・ソリューションズハイブリッドIT事業部 部長 佐藤正嘉だ。

「オンプレミスは自社システムに合わせて構築できるほか、自社ネットワーク内で動かすため、セキュリティーが高いというメリットがあります。一方クラウドの強みは、導入に際して利用者が構築や設定を行う必要がないこと、管理運用の手間がないことです。また、両者を比較する際に忘れてはならないのが、財務会計の視点です。というのも、両者は会計処理の方法が異なります。オンプレミスは減価償却型、つまり会社の資産として購入するものである一方で、クラウドは、利用量に応じて支払う従量課金のサービス型で、経費として会計処理されます」この違いが、導入する際に大きな意味を持つのだという。それはいったいどういうことなのか。

「クラウドは従量課金なので、事業やサービスの拡大、人員の増加に合わせてスケールアップが容易です。また、クラウドは資産として購入するのでなく、サービスとして経費計上されるため、社内稟議が通りやすい傾向にあります。こうしたことから、クラウドはビジネスや サービスにスピード感を生み出せるのです」(佐藤)

そうした背景から、近年は「クラウドファースト」がバズワードにもなったが、クラウドが万能かといえば、必ずしもそうではないという。 「例えば、既存のシステムをクラウドに移植するとなると、そのためにさまざまなカスタマイズが必要となり、コストも工期もかかります。また、クラウドで担保されているのは、サービスが問題なく動くかどうかという点。データ保護に関しては、ユーザーが行うか、データ保護 サービスを追加することになります。さらに、複数のクラウドを利用する場合、クラウド間でデータを移動させる際にも費用が発生します。一方オンプレミスは、データが1カ所にあるため、必要に応じてクラウドと連携しやすいというメリットがあります」(佐藤)

また、使い方によっては、オンプレミスとクラウドでコストの逆転現象が起こるという。

「一定のワークロードで3年以上使うと、クラウドよりオンプレミスのほうが割安になるケースがあります。また、セキュリティーの高さもあり、機密性の高い情報を扱う企業やエンタープライズでは、オンプレミスに対する需要が根強くあります。そこで当社では『オンプレミスをクラウドのように利用できたらいいのでは?』と考えました」(佐藤)


佐藤 正嘉

アルファテック・ソリューションズ株式会社
ハイブリッドIT事業部 部長

木下 健二朗
アルファテック・ソリューションズ株式会社
取締役 執行役員

オンプレミスをクラウドのように使うという選択

オンプレミスをクラウドのように利用する。それはいったいどういうことなのだろう。アルファテック・ソリューションズ 取締役 執行役員 木下健二朗はこう説明する。

「今のような不確実な時代に、IT資産に投資するのは勇気がいるもの。しかし、オンプレミスを資産として購入するのではなく、クラウドのように月額制の従量課金にすれば、導入しやすくなります。以前は、オンプレミスは不足分を縦に積み上げていく積み上げ型でしたが、最近はHCI(ハイパーコンヴァージドインフラストラクチャー)といった水平型のシステムもあります。HCIなら、オンプレミスでも不足分を資産として購入するのでなく、不足分を月額制で購入することができます。これまでのITインフラ選びは、オンプレミスVS.クラウドという構図で捉えられがちでしたが、両者の強みを融合させることで、よりユーザーにとって利便性の高いサービスを提供できるようになったのです」

そんな時、同社が販売パートナーとなっている日本ヒューレット・パッカード(HPE)から登場したのが、オンプレミスが従量課金で利用できる「HPE GreenLake フレックスキャパシティ」だった。「これなら、われわれが思い描くサービスが実現できると思いました。そこで、当社では『HPE GreenLake フレックスキャパシティ』を、当社が独自に拡張した『ピタッとキャパシティ』というサービスとして扱うことにしました」(木下)

「ピタッとキャパシティ」の特徴は、オンプレミスのシステムを「従量制・月額費用」で利用できること。そのため、オンプレミスでありながら、ビジネスやサービスの状況に合わせて拡張することができる。しかし、それだけではない。「オンプレミスを購入すると、ユーザー自身で構築から保守点検まで行う必要があります。しかしサービス型なら、構築や保守点検などはすべて私たちにお任せいただくことになります。システム構築や保守点検に割く時間がなくなることで、自社のIT人材をデジタルシフトのために戦略的に活用いただくことができます」(木下)

「ピタッとキャパシティ」では、オンプレミスのシステムを「従量制・月額費用」で利用できる。

ユーザーにとって本当に“使える”ITインフラとは

同社がオンプレミスとクラウドの利点を融合したこのサービスを提供できる理由は、2つ。1つ目は、後に日本ヒューレット・パッカードに合併される旧コンパックと、1990年代から業務提携してWindows系SIビジネスを開始、パートナーとして実績を重ねてきたため、製品やサービスに詳しい技術者が多いこと。2つ目は同社の成り立ちだ。1971年創業のアルファテック・ソリューションズは米データゼネラル社と技術提携し、国内で初めてミニコンピューターの生産を始めたことで知られる。同社は2007年に三菱ケミカルのIT機能会社である三菱ケミカルシステムの子会社となった。三菱ケミカルシステム出身の木下が話す。

「一般的にグループ会社が設備投資を行う場合、親会社が投資を行い、子会社がそれを借り受ける形でサービスを担うケースが大半ではないかと思います。しかし、三菱ケミカルシステムは、自社で設備投資を行い、三菱ケミカルのグループ会社に展開するというサービス型の事業を行ってきました。エンドユーザーの立場で自社のシステムを開発する中で、いずれITインフラは借りて使うことが主流になると考えていたからです。そこで、ユーザーが置かれている環境や課題感に合わせたシステム開発を進めるべく、アルファテック・ソリューションズではサービス型の『ピタッとキャパシティ』を始めることにしたのです」(木下)

三菱ケミカルシステムの流れをくんで、サービス型のソリューションを提供するアルファテック・ソリューションズ。さまざまな企業やエンタープライズへの実績から、ユーザーの事業に最も適したITインフラとITシステムを総合的に提供、サポートする技術とノウハウが、この「ピタッとキャパシティ」にも存分に発揮されている。

オンプレミスVS.クラウドの構図でITインフラを選ぶ時代は終わった。両者の強みを融合した従量課金のサービス型オンプレミスシステムは、ますますスピードが重視される時代が求める選択肢となることだろう。

※当ページ掲載内容は、東洋経済新報社が運営するサイト「東洋経済オンライン」に2020年8月に掲載された内容です。
(記事制作:東洋経済ブランドスタジオ)
※記載の社名・商品名は各社の商標または登録商標です。

※登場者の役職・部署は当時の内容です。

アルファテック・ソリューションズ株式会社 本社
(東京スカイツリーイーストタワー)

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